PROPERTY GUIDE / 収益物件・売却準備
レントロールと入金が合わない?賃貸中物件の売却前に確認する順番
レントロールと通帳の金額が違うときは、まず対象月と金額の意味をそろえます。契約上の賃料、入居者からの実際の入金、管理会社からオーナーへの送金を分け、報告書の控除・精算と照合して確認しましょう。

| 確認する金額 | 示していること | 照合する資料 |
|---|---|---|
| 契約上の賃料 | 契約で定めた家賃・共益費など | 賃貸借契約書、更新合意書、レントロール |
| 入居者からの入金 | 実際に受け取った額と対象月 | 入金記録、管理会社の月次報告 |
| オーナーへの送金 | 管理会社から口座へ振り込まれた額 | 送金明細、控除・精算の内訳、通帳 |
差額を見つけても、すぐに「滞納」とは限りません
売却相談のために賃料一覧を出したら、通帳の入金額と合わない。気になる差があっても、まずは金額の意味と対象期間をそろえてみましょう。入居者から受け取った額と、管理会社からオーナーへ送られた額は、同じとは限りません。
この記事では、管理会社が賃料を集金・送金する場合を中心に、資料をたどる順番をまとめます。直接集金している場合やサブリースの場合は契約の仕組みが異なるため、同じ扱いと決めず契約内容を確認してください。
金額の名前をそろえる
レントロールは、部屋・区画ごとの賃料や入居状況などをまとめた一覧です。書類ごとに載っている金額の意味が違うと、合計を並べても差の理由が見つけにくくなります。
照合は「月・物件・項目」の順で
まずレントロールの作成日と、家賃の対象月を確認します。振込日が同じ月でも、何月分の家賃かは別の場合があります。
次に、比べている物件の範囲をそろえます。複数の建物をまとめた送金額と、1棟だけのレントロールを比較していないか確認してください。家賃、共益費、駐車場代などの項目も分けて見ます。
- 一覧の作成・更新日
- 家賃の対象月と実際の入金日
- 対象の建物・住戸・区画
- 家賃、共益費、駐車場代などの範囲
- 月途中の入退去や賃料変更の有無
送金明細にある控除・精算をたどる
対象をそろえたら、管理会社の送金明細や月次報告で、振込額との差を確認します。管理報酬や立替費用、修繕費などの記載があれば、項目名、対象期間、根拠資料を対応させます。具体的な控除や精算の方法は契約・報告書によって異なります。
不明な項目は、振込額から推測して書き足すのではなく、「何の費用か」「どの期間のものか」「どの契約や承諾に基づくか」を管理会社に尋ねます。敷金・保証金などの預かり金も、毎月の賃料と分けて扱います。会計・税務上の処理は顧問税理士などへ確認してください。
説明できない差は、未確認のまま記録する
対象月や明細を見ても差が残ることがあります。その場合は、入居者別の入金、契約変更、報告書の訂正など、次に確認することを書き残します。差額だけを根拠に、未払い・管理会社の誤りと決めつけないようにしましょう。
売却相談用に一覧を整えるときも、数字を都合よく書き換える必要はありません。「管理会社へ確認中」「契約書と照合中」のように状態を添えれば、未確認部分が分かります。将来の募集賃料や検討中の賃料変更は、確定した入金と分けて記録します。
相談前の持ち物メモ
最初から完璧な一覧を作らなくても、手元の書類と確認中の点を分けておけば相談を始められます。個人情報が載った資料は、初回に必要な範囲と共有方法を確認してから送ってください。
- レントロール:作成日、対象物件、掲載項目
- 管理関係:管理委託契約、月次報告、送金明細
- 入金関係:対象月が分かる通帳や入金記録
- 確認中の点:差が残る金額、確認先、回答待ちの内容
- 今後の予定:入退去や賃料変更など、確定・検討中の区別
数字がそろう前でも、相談できます
レントロール、管理報告、差額のメモがあれば、次に確認する資料を一緒に整理できます。賃貸中物件全体の準備は「法人所有の賃貸中物件を売却したい。相談前に整理する収入・費用・契約のこと」、法人売却全体の流れは「法人が保有する土地・建物を売却するときの相談の流れ」もご覧ください。リンクは末尾の参考情報に掲載しています。
ブラザーホームは、東京23区・千葉・埼玉を中心に、一棟マンション・アパートなどの売却相談を個別に承ります。相談フォームには物件の概要、入居状況、手元の資料と確認中のことを、差し支えない範囲でお知らせください。金額の一致だけで買取可否や査定額を決めず、契約・建物・運営状況を合わせて確認します。